磯じまんの製法は実直です。
大切なものを惜しまず、余計なものは足しません。
素材を育んだ場所と環境にこだわり、
素材の持ち味を生かし、けっして味を付けすぎない。
これこそ、磯じまんが守り続けている伝統です。
ビールやワインに適した麦や葡萄の品種があるように、
海苔の佃煮には「青さのり」が最適です。
青さのりを佃煮に炊きあげると、
醤油と青さのりの風味がひとつになり、
得も言えぬ伝統の香りと味わいになります。
また、青さのりを乾燥せずに冷凍保存し、
より鮮烈にその風味と持ち味を活かした
海苔の佃煮があります。磯じまんの“生のり佃煮”です。
海苔に含まれる磯の風味の素“ジメチルスルフィド”と醤油の香気成分が混ざり合い、そしてそれを砂糖を加えて煮込むことによりメイラード反応が起こり、のり佃煮は美味しくなります。
青さのりは、肝心なジメチルスルフィドをじつに豊富に含んでいます。
磯じまんののり佃煮は“とろみ”や“てかり(艶)”が無く、自然です。
増粘剤(安定剤)を極力添加せず、
好適な「青さのり」を贅沢に使っているからです。
このため青さのりが大量に必要となり、養殖の青さのりを用いています。
海苔の養殖は、専用の網に種付けした後、
採集するまで人の手は加わりません。
施肥も消毒も一切いたしません。すべてが自然任せです。
そして、きれいな内海で育まれた養殖の海苔は、砂や貝殻、
海藻などの夾雑物が少なく、のり佃煮の安心・安全には欠かせない原料なのです。
近年、原料海苔の使用量を減らしたのり佃煮、いわゆる低原料商品が増えています。では、実際どれくらい海苔の使用量が違うのか、磯じまんと他社商品を使って比較してみましょう。下の写真は、中身全量を加水し、攪拌後静置した原料比較画像です。
磯じまん140g(中央)とA社商品145g(左)、B社商品180g(右)の比較。A社商品は内容量が5g多いにもかかわらず、原料海苔は磯じまんの約60%。B社商品は内容量が40gも多いのに、その原料海苔は磯じまんの約80%しかありません。
磯じまんは創業以来、のり佃煮をガラス瓶に詰めてお届けしています。
それには、もちろん理由があります。
一、ガラス瓶は、密封性が高く、中身の美味しさを長持ちさせます。
一、ガラスは無味無臭。
そのうえガラスが中の食品に溶け出すことがありません。
一、ガラスは中身に合わせて形状を作りやすく、
しかも強度があるので、中身を揺れや衝撃から守ります。
磯じまんは、ガラス瓶をこれからも使っていきます。
専用ガラス瓶の秘話。
キャップの開封時の滑り止めとなるのが、瓶にデザインされた磯じまんのマークの波形です。
キャップにも凹凸があり、同じ役割を果たしています。
開封時、 最初の一回だけ“ポン”と音が鳴り、それまで密封されていたことを確認できます。
磯じまんはユニバーサルデザインを採用し、安心・安全に取り組んでいます。
使用後、回収されたガラス瓶は、粉砕されて新しい瓶の材料(カレット)として再利用されます。
ガラス原料にカレットを混合すると原料の溶解温度が低くなり、省エネとCO2 排出量削減につながり、地球温暖化防止に貢献します。